絵本さんぽ

〜絵本ソムリエのおすすめ絵本紹介〜

おもわず泳ぎだしちゃう!夏になると読みたくなる人気絵本『ぐりとぐらのかいすいよく』

絵本「ぐりとぐらのかいすいよく」の表紙出典:中川 李枝子,山脇 百合子『ぐりとぐらのかいすいよく』/福音館書店

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『ぐりとぐらのかいすいよく』のご紹介です。

みんなが大好き、ぐりとぐらが海水浴にでかけます。
かわいい水着姿と、チャーミングな泳ぎがみどころ。

暑い季節にぴったりの絵本。
夏がくるたび手にとりたくなる1冊です。

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絵本『ぐりとぐらのかいすいよく』の情報

著者:中川 李枝子/作 山脇 百合子/絵
出版社:福音館書店
出版年:1976年8月
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:4歳5歳
読み聞かせ:4歳から

『ぐりとぐらのかいすいよく』のあらすじ

ノネズミのぐりとぐらが波打ちぎわで遊んでいます。
すると海に光るものが浮かんでいるよ。

だんだん近づいてきて……砂浜に流れついたのはぶどう酒の瓶。
だけど、ゆすってみると中身が違うみたい。

コルクの栓を開けてみると、中から出てきたのは……手紙と地図と浮き袋。

手紙には「しんせつな ともだちへ しんじゅとうだいへ きてください。うみぼうずより」と書かれています。
もちろん、ぐりとぐらは行ってみることに。

地図で真珠灯台の位置を確認したら、浮袋をふくらませて。
さあ用意はできた、出発!

海ははじめて、ぐりとぐら。
波にゆられて大冒険です。

突然、海のなかから大きなうみぼうずがあらわれます。
連れてこられたのは真珠灯台の砂浜です。

うみぼうずは、灯台のランプに使う真珠を穴に落として困っているみたい。

ぐりとぐらは穴に入って真珠を持ちかえりました。
そしてそのお礼に、いろいろな泳ぎ方を教えてもらうのでした。

絵本「ぐりとぐらのかいすいよく」の中身その1出典:中川 李枝子,山脇 百合子『ぐりとぐらのかいすいよく』/福音館書店

絵本『ぐりとぐらのかいすいよく』の内容と感想

こどものとも傑作集―ぐりとぐらの絵本。
「ぐりとぐら」シリーズ、第3弾。

毎年、夏になると読みたくたる!
暑い季節にぴったりの1冊です。

今回はぐりとぐらが、海水浴にでかけます。
そして、そこで拾った空き瓶から物語ははじまります。

まず目を引くのがぐりとぐらの水着姿。
おそろいのストライブ柄がなんとも可愛いらしいですね。

そしてみどころは、ページをいっぱいに使っていろんなの泳ぎを教えてもらう場面。

いぬかき、くらげ・およぎ、くじら・およぎ、バラフライ。
ひらめ・およぎ、かえる・およぎ、そして最後にイルカ・ジャンプ。

うみぼうずのダイナミックな泳ぎと対象的に、小さなぐりとぐらの可愛らしいこと。
今すぐ海に飛び込んで、泳ぎだしたくなりますね。

他にも、読み聞かせでは地図をなぞって楽しんだり。
遊び心を刺激される素敵な1冊。

ちなみに海坊主のモデルは、著者である中川李枝子さんの水泳教室の先生なのだそう。
発行部数は188万部のミリオンセラー作品*1

夏がくるたびに手にとりたくなる、ロングセラー絵本です。

受賞歴
・日本図書館協会選定図書

続編・シリーズ作品
【ぐりとぐらシリーズ】

  1. ぐりとぐら(1967年1月)
  2. ぐりとぐらのおきゃくさま(1967年6月)
  3. ぐりとぐらのかいすいよく(1977年4月)
  4. ぐりとぐらのえんそく(1983年3月)
  5. ぐりとぐらとくるりくら(1992年10月)
  6. ぐりとぐらのおおそうじ(2002年2月)
  7. ぐりとぐらとすみれちゃん(2003年10月)
絵本「ぐりとぐらのかいすいよく」の中身その2出典:中川 李枝子,山脇 百合子『ぐりとぐらのかいすいよく』/福音館書店

空き瓶に愛情を込めて

波に流されてきた瓶詰めの手紙。
ボトルメールなんて言ったりするみたいで、なんだかロマンチックですよね。

ドラマやアニメなんかでもありがちだったりするけどさ。
1度くらいは流してみたいし、拾ってみたいと思いませんか。

空き瓶に込めた思い。

どこに届くのかもわからず。
いつ届くのかもわからない。

もしかしたらずっと誰にもみられない可能性だってあるんです。

それでも、その小さな瓶に思いを託して手をはなす。
海をこえて、いつか誰かに届くことを願いながら……

それってなんだか子育てに似ているなあ、と感じてしまいます。

きちんと届くのかわからない。
どこに辿り着くのかもわからない。

それでも愛情を込めて送り続ける。

思い通りにしようとしても上手くいかなくてね。
ほんと波にまかせてゆらゆら動く空き瓶みたいに。

でもまあ、そんなものなんだよね。
子どもには子どもの人生があるんだから。

干渉しすぎたって、きっとお互いいいことないですしね。

いつかわかってくれればいい。
たとえ、わかってもらえなくても、子ども幸せならそれでいい。

そんな思いで、日々を過ごすんです。
今日も空き瓶に愛情を込めて、どんどん届けちゃうよー!

以上、おもわず泳ぎだしちゃう!夏になると読みたくなる人気絵本『ぐりとぐらのかいすいよく』のご紹介でした。

おしまい。

*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。

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