出典:ふくざわ ゆみこ『ブルくんとかなちゃん』/福音館書店
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『ブルくんとかなちゃん』のご紹介です。
かなちゃんと仲良くなりたい、ブルドックのブルくん。
ブルくんが気になるけど、ちょっと怖いかなちゃん。
そんな2人の関係をチャーミングに描いた1冊。
「どうしたら仲良くなれるかな?」
お友だちとなかなか仲よくなれない子どもたちに読んでほしい作品。
ほのぼのとした気分にさせてくれる、可愛らしい絵本です。
絵本『ブルくんとかなちゃん』の情報
出版社:福音館書店
出版年:2007年11月
ページ数:24ページ
対象年齢:2歳から
『ブルくんとかなちゃん』のあらすじ
かなちゃんのおうちにやってきたブルドックのブルくん。
ブルくんはかなちゃんのお友達になりたいと思います。
だけどかなちゃんはブル君がちょっと怖いみたい……
挨拶がわりにブルくんは、かなちゃんの顔をペロリ。
びっくりしたかなちゃんは泣きだしてしまいます。
「どうすれば あのこと なかよくなれるんだろう?」
考えたブルくんは、かなちゃんのピアノに合わせてお歌をうたってみたり。
ぬいぐるみみたいに、じーっと静かにしてみたり。
だけどやっぱり、かなちゃんは逃げだしてしまいます。
「かなちゃんは ぼくが きらいなんだ」
落ち込んだブルくんは、犬小屋に引きこもってしまいました。
すると、おやつのドーナツを持った、かなちゃんが近づいていって……
絵本『ブルくんとかなちゃん』の内容と感想
かなちゃんと仲良くなりたいブルくん。
だけどなかなか仲よくなれない距離感を、可愛らしく描いた物語。
かなちゃんだって、嫌いなわけじゃないんだけどね。
やっぱりちょっと怖い。
ブルくんは大きいし、ちょっぴりこわもてなお顔だから……
そんなブルくんのかなちゃんへのアプローチもみていてほっこりします。
とくに人形のマネをして寝そべっている姿は、なんとも癒されますね。
お互い気になりながらも、うまく接することができなくて。
かなちゃんがゆっくり近づいて、そうっとお皿にドーナツをのせる。
そしてブルくんが、そ~っとでてくるようすを伺いながらでてくる。
あの場面が個人的にはとっても大好きなんです!
お互いが距離感をはかりながらで、すっごく可愛くないですか!?
最後は仲よくなって、ブルくんのフカフカベッドで気持ちがよさそう。
もうちっとも怖くはないよね。
「お友だちとなかなか仲よくなれない」
「どうやって仲よくなっていいかわからない」
そんなふうに、悩んでいる子どもに読み聞かせてあげてほしいですね。
読むたびにほのぼのとした気分になれる1冊です。
続編・シリーズ作品
・ブルくん かくれんぼ(2011年3月)
お友だちのつくり方
かなちゃんと仲よくなりたいけど、なかなかうまくいかないブルくん。
そんな2人のようすは、みていて微笑ましいものがありますね。
子どもたちをみていると、まるでブルくんとかなちゃんがいっぱいいるみたい。
だけどそれって、子どもだけじゃないですよね。
大人だっておんなじ。
いや、逆に大人だからこそなのかな……
「迷惑がられたらどうしよう」
いろいろ考えて動けなくなってしまったり。
「どうせ自分なんて相手にされないかも」
考え込んでついネガティブな方に向いてしまったり。
大人になるほど余計な思考や、プライドが邪魔をしたりして。
友だちのつくり方ってどうするんだっけ……?
あらためて考えてみると、わからなくなることってありますよね。
悩んでいたって仕方がないんだけどね。
待っているだけじゃん何も変わらないから。
勇気をだして自分から声をかける。
たったそれだけのことでだったりするんだけどさ。
必要なのは、ほんの少しの勇気だけ。
そうすればさ、ブルくんとかなちゃんみたいな、素敵なお友だちができるんだから。
以上、どうしたら仲良くなれるの?友だちとの距離感を描いた可愛い絵本『ブルくんとかなちゃん』のご紹介でした。
おしまい。
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