絵本さんぽ

〜絵本ソムリエのおすすめ絵本紹介〜

予想外の展開が楽しいロングセラー ばばばあちゃんの絵本『すいかのたね』

絵本「すいかのたね」の表紙出典:さとう わきこ『すいかのたね』/福音館書店

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『すいかのたね』のご紹介です。

スイカの種を埋めり掘ったりの繰り返し。
そのあとにはあっと驚く、まさかの展開が待っています。

大人気「ばばばあちゃん」シリーズの、夏の1冊。
読み終わるころにはスイカが食べたくて、たまらなくなりますよ。

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絵本『すいかのたね』の情報

著者:さとう わきこ/作
出版社:福音館書店
出版年:1987年9月
ページ数:28ページ
対象年齢:3歳から

『すいかのたね』のあらすじ

ばばばあちゃんが庭にスイカの種をまきました。

「おいしい すいかが なるように」
大事に大事に土をかけました。

するとそれを木の上でみていた子ねこ。
何かを土の中に隠したと勘違いして、地面を掘り起こしてしまいます。

もちろん出てきたのはスイカの種。
「なんだ、つまらない」と埋め戻します。

それを見ていた子いぬも、うさぎも、さらにはきつねまで。
みんな同じようにスイカの種を掘り起しては「つまんない」と元に戻します。

そして最後に、ばばばあちゃんがもう1度スイカの種を掘りだすと……
とうとうすいかのたねは「いいかげんにしろ」と怒り出しました。

そんな種を「いつまでも ぐずぐずしてるから」と逆に怒鳴り返す、ばばばあちゃん。

「いいかげんに めをだして おおきくおなり!」
そうやって叱りつけたものだから、さあ大変です。

「ああー。もう あったまにきた!!」
悔しくがったスイカは勢いよく育って、ぐんぐんつるを伸ばしはじめて……

絵本「すいかのたね」の中身その1出典:さとう わきこ『すいかのたね』/福音館書店

絵本『すいかのたね』の内容と感想

こどものとも傑作集。
さとうわきこさんの「ばばばぁちゃん」シリーズの1冊。

威勢がよくてちょっと怖そうだけど、実はやさしいばばばあちゃん。
スイカの種をめぐって繰りひろげられる愉快なお話です。

隠される知りたくなる。
埋められると掘りだしたくなる。

それが人の心理なんですよね。
しかも勝手に期待しちゃうもんだから、中身を知ってがっかり……

みんな「つまんない」なんて、口々に文句まで言っちゃって。
そりゃあスイカに切れられても仕方がない。

そんな急なスイカの怒声にたじろぐかと思いきや、そこはさすがのばばばあちゃん。

反対に怒鳴り返しちゃうんだから、すごい!
ばばばあちゃんとスイカの、コントのような掛け合いもみどころです。

怒ったスイカがぐんぐん伸びて、家のまわりも中もスイカのつるだらけ。
しかもあっちこっちに大きなスイカがドデーンとなるんだから。

あっと驚く、予想外の展開が楽しめますよ。
しかもそんな状況でスイカを食べちゃうんだからたくましいですよねー。

「これでも、これでも つまらんやつかい。え!」
最後までスイカの怒りはおさまらなかったみたいですけど……

おいしいスイカが食べ放題だけど、ぜんぶ食べきれるかな?

続編・シリーズ作品
【「ばばばあちゃんの絵本」シリーズ】

  1. あめふり(1987年9月)
  2. いそがしいよる(1987年9月)
  3. すいかのたね(1987年9月)
  4. よもぎだんご(1989年3月)
  5. たいへんなひるね(1990年3月)
  6. どろんこ おそうじ(1990年3月)
  7. そりあそび(1994年10月)
  8. やまのぼり(1994年12月)
  9. あひるのたまご(1997年8月)
  10. ばばばあちゃんのマフラー(1997年10月)
  11. ばばばあちゃんの アイス・パーティ(1998年5月)
  12. ばばばあちゃんの おもちつき(1998年9月)
  13. ばばばあちゃんの やきいもたいかい(2000年10月)
  14. ばばばあちゃんのなぞなぞりょうりえほん むしぱんのまき(2004年2月)
  15. ことりのうち(2006年10月)
  16. ばばばあちゃんの なんでも おこのみやき(2009年2月)
  17. うみのおまつり どどんとせ(2012年4月)
  18. ばばばあちゃんの クリスマスかざり(2013年10月)
絵本「すいかのたね」の中身その2出典:さとう わきこ『すいかのたね』/福音館書店

スイカの種が気になるの!

夏の風物詩といえばスイカですよね。
甘くて季節感もあって、とってもおいしい!

だけどひとつ欠点があるんです。
スイカって種をとるのがとっても面倒だってこと!

一つひとつ種をとりながら食べなきゃいけないのが何とももどかしい。
もっと口いっぱいにほおばりたいのに!

子どものころは一緒に飲み込んでたりしてね。

スイカの種を飲み込むと、お腹のなかで芽がでて、スイカ人間になっちゃうぞ。
なんて、作り話を親から聞かされて本気で心配していた記憶があります。

最近では種なしスイカなんてのもでてきましたよね。
だけど、いざ種がなくなるとなんだかさみしい……

あんまり文句ばかり言ってると、絵本のスイカみたいに怒られちゃいそうですね。
でもまあ、おいしいスイカがいっぱい食べられるなら、それもいいかもね。

以上、予想外の展開が楽しいロングセラー ばばばあちゃんの絵本『すいかのたね』のご紹介でした。

おしまい。

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