![hajimete-otsukai 絵本「はじめてのおつかい」の表紙](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/hajimete-otsukai.jpg)
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『はじめてのおつかい』のご紹介です。
みいちゃんがママから、はじめてのおつかいをお願いされます。
不安や緊張、小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた作品。
子どもはみいちゃんに感情移入して、ドキドキワクワク!
大人は見守るママの気分で、ハラハラドキドキ!
親子で読んでも楽しめる大人気の1冊。
長く読み継がれているロングセラー絵本です。
絵本『はじめてのおつかい』の情報
『はじめてのおつかい』のあらすじ
女の子の「みいちゃん」はママからおつかいを頼まれます。
ひとりでお出かけなんかはじめてで、ちょっと不安……
だけど大丈夫、みいちゃん、もういつつだもんね。
出発前にママとふたつのお約束。
車に気をつけること、そして、おつりを忘れないこと。
100円玉をふたつ握りしめて、牛乳を買いに、さあ、出発!
ひとりで歩く道はなんだか緊張しちゃう。
「ちりん ちりん」
自転車にベルを鳴らされて「どきん」としたり。
でも目的地はもうすぐ、
坂を越えるとお店があります。
「かけあし どん!」
慌てて転んで100円が転がっちゃった……
なんとかお店についたけど、誰もいないみたいです。
「ぎゅうにゅうください」
小さな声で読んで読んでも、お店の人に気がついてもらえません……
みいちゃんは、ちゃんとおつかいできるかな……?
![hajimete-otsukai.1 絵本「はじめてのおつかい」の中身その1](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/hajimete-otsukai.1.png)
絵本『はじめてのおつかい』の内容と感想
福音館書店「こどものとも傑作集」の1冊。
5歳のみいちゃんが、はじめてのおつかいに出かけます。
「あかちゃんの ぎゅうにゅうが ほしいんだけど、まま ちょっといそがしいの。ひとりでかってこられる?」
突然のママからのおつかいのお願い。
はじめての、ひとりでのおつかいに、驚きながらも「うん!」と引き受けます。
任された嬉しさと、はじめてのおつかいにドキドキ。
小さな女の子の、不安や緊張といった心の動きが伝わってきますね。
ようやく牛乳を買えて、我慢していた涙をこぼれるシーンなんかもうダメ……
すっかり感情移入して、こっちまでほんと、グッときちゃいますよ!
それにね、きっとママも心配だったんだろうな。
坂の下まで、赤ちゃんをだっこしてお迎えにきてましたしね。
ママの顔をみたとき、みいちゃんがどれだけ安心したことか。
そんな女の子の心情だけでなく、人々の表情や町のようすが細部まで描きこまれた作品。
そしてそんな中にもたっぷりのあそび心が。
牛乳を買いにきたお店はの名前は、作者からとったであろう筒井商店。
そして店の前の掲示板「えのきょうしつ」 の先生は、はやしあきこ。
その手前にはられている「さがしています」と、迷子のネコ 。
実は絵本のどこかに隠れていますよ。
ヒントは前半です。
発行部数は231万部のダブルミリオンセラー作品*1。
1977年の発行以来、40年たっても読まれ続けているのロングセラー絵本です。
受賞歴
- 第1回 ようちえん絵本大賞
- 第2回 ようちえん絵本大賞
- 日本図書館協会選定図書
- 厚生省中央児童福祉審議会推薦
![hajimete-otsukai.2 絵本「はじめてのおつかい」の中身その2](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/hajimete-otsukai.2.png)
はじめてのおつかい
みなさんは、はじめてのおつかいって何歳ぐらいでしたか?
みいちゃんと同じ5歳ぐらい?
小学生? それとも中学生になってから?
「そんなのもう覚えてない」って人も多いかも。
それでも、きっと誰だって子どものころに経験しているものですよね。
何度もとおった道。
何回も買いにいったお店。
いつもはママやパパと一緒。
だけど今日はひとりぼっち……
いつもの見慣れた道なのに、なんだか違ってみえて。
道が広く長く感じたり、横をとおり過ぎる自転車や車の音が大きく聞こえて。
となりに誰もいない。
ただそれだけなのに、すごく心細く感じてしまうんです。
距離でいえばたいしたことがなくても、小さな子どもにとっては大冒険。
だけどさ、そうやって経験することって大事だから。
外の世界にふれて、自分の力で達成して自信をつけていく。
親としては心配なんだけどね。
信じて見守ってあげるのも親の役目だから。
みいちゃんのママみたいに、ちょっと迎えに行ったりしちゃうけどさ。
帰ってきたら、頑張ったごほうびに、いっぱいほめて「ぎゅっ」と抱きしめてあげてほしいな。
以上、女の子の小さな大冒険 子どもの心をとらえたロングセラー絵本『はじめてのおつかい』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
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