絵本さんぽ

〜絵本ソムリエのおすすめ絵本紹介〜

ありのままの自分で幸せに生きる 素敵な猫絵本『わたしはあかねこ』

絵本「わたしはあかねこ」の表紙

出典:サトシン,西村 敏雄『わたしはあかねこ』/文溪堂

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『わたしはあかねこ』のご紹介です。

1ぴきだけみんなと違う、赤色をした猫。
そんなあかねこが、ありのままの自分で生きられる場所をみつけるお話。

「ありのままの自分を受け入れること」
「自分に自信をもって生きること」

そんなことを伝えてくれる、あたたかみを感じる1冊。
子どもも大人も読んでほしい素敵な絵本です。

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絵本『わたしはあかねこ』の情報

著者:サトシン/作 西村 敏雄/絵
出版社:文溪堂
出版年:2011年8月
ページ数:32ページ
対象年齢:4歳から

『わたしはあかねこ』のあらすじ

白ねこかあさんと、黒ねことうさんから生まれた5ひきの子ねこたち。
みんな両親から受け継いだ、白と黒の毛色。

だけど1ぴきだけ全然ちがう色。
赤い色のねこ生まれました。

「どうして あのこだけ いろが ちがうんだろう」
「あかねこちゃんだけ いろが ちがって、かわいそう」

親兄弟たちは、赤ねこの色の違いを悩んだり心配したり。
あかねこ自身はきれいで可愛い、この色が好きなのに……

白ねこかあさんも黒ねことうさんも、白黒に近づけようと、いろいろ試みます。
ミルクをいっぱい飲ませたり、黒い魚をいっぱい食べさせたり。

兄弟たちもマネをしてあれやこれや……
あかねこは別に、黒にも白にも、しましまにも、ぶち模様にもなりたくないのに……。

ありのままの自分を認めてもらえずに、悲しいあかねこ。
みんなが寝ているあいだに家を飛び出します。

あかねこは、いろんなところに旅をして、いろんな町で暮らしました。
ある日、とある町で青い毛色のねこと出会います。

そして……

絵本「わたしはあかねこ」の中身その1出典:サトシン,西村 敏雄『わたしはあかねこ』/文溪堂

絵本『わたしはあかねこ』の内容と感想

1ぴきだけみんなと違う色に生まれた、赤ねこのお話。

ママは白ねこ、パパは黒ねこ。
他の兄弟は、白、黒、トラ柄、ぶち、みんな白と黒で家族一緒。

なのに主人公のあかねこだけが赤い色。
その特徴的な毛色がお気に入りだったし、あかねこにとっての個性でありアイデンティティー。

だから「そのままでいい」と言ってほしかった。
「きれいな赤色だね」と、ほめてほしかった。

なのにそれを、大好きな家族に認めてもらえない悲しさ……

「そのままの じぶんが よかったの」
そう言って家を出たあかねこの気持ちを想像すると、心が苦しくなります。

それでも最後は、ありのままを認めてくれる青ねこと出会えてよかったね。
子どもたちがこれまたカラフルでにぎやかだこと!

赤、オレンジ、黄、緑、青、藍色、むらさき。
みんなで並んだらまるで虹みたい!

とても気持ちのいいハッピーエンドに納得です。
だけどそれは、今の自分を否定せずに、自分を愛したあかねこだからこその結果ですよね。

「ありのままの自分に自信をもって生きること」
そんなことを伝えてくれているような素敵な絵本です。

絵本「わたしはあかねこ」の中身その2出典:サトシン,西村 敏雄『わたしはあかねこ』/文溪堂

ありのままの自分をを受け入れて生きる

人と違う生き方って、簡単ではないですよね。
はみ出して生きるのはとても勇気がいることだから。

「そんなのおかしい」
「あなたはもっとこうした方がいい」

そんな声を何度もあびせられたりして……
生き方に正解なんてないのにね。

認めてもらえないのは悲しくて。
わかってもらえないのはさみしくて。

つい迷ったり悩んだり、今の自分を否定しそうになってしまうけど。
でもね、誰かに与えられた「正しさ」に惑わされなくてもいいんです。

ぼくたちは誰かの期待に応えるために生きるわけじゃない。
他人に認めてもらうためでも、納得してもらうためでもない。

人それぞれ個性があって、みんなそれぞれ違っていて。
それを無視して、同じになんてなろうとしなくていいんですよね。

あかねこが赤ねこのままでいいように。
無理に白や黒に染まらなくてもいいように。

今の自分を否定する必要どこにもなんてなくて。
人と違うことを不安に思うことなんてなくて。

自分の生き方は、誰かに強要も矯正もされるものではないんです。
自分の人生は、自分自身でつくりあげていくものなんだから。

心の感じるままに進めばいいんだよ。
自分自身か「これでいい」と、納得のいく道を歩いていけばいい。

ありのままのあなたで幸せになれるんだから。
その道の先にはさ、あかねこみたいにハッピーエンドが待っているんだから。

以上、ありのままの自分で幸せに生きる 素敵な猫絵本『わたしはあかねこ』のご紹介でした。

おしまい。

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