絵本さんぽ

〜絵本ソムリエのおすすめ絵本紹介〜

いたずらっ子たちの大騒動!愉快な絵本『ノラネコぐんだん パンこうじょう』

絵本「ノラネコぐんだん パンこうじょう」の表紙

出典:工藤 ノリコ『ノラネコぐんだん パンこうじょう』/白泉社

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『ノラネコぐんだん パンこうじょう』のご紹介です。

とぼけた表情の、なんだか憎めないノラネコぐんだん。
おいしそうなパンが気になります。

夜のパンこうじょうに忍び込んで、見よう見まねでパンづくり。
食いしん坊なノラネコぐんだんが巻きおこす、ドタバタ劇をご覧あれ〜。

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絵本『ノラネコぐんだん パンこうじょう』の情報

著者:工藤 ノリコ/作
出版社:白泉社
出版年:2012年11月
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳4歳5歳
読み聞かせ:2歳から

『ノラネコぐんだん パンこうじょう』のあらすじ

ワンワンちゃんのパン工場に、おいしそうなパンがたくさん並んでいます。
お客さんも何を選ぼうか迷っちゃいますよね。

そして、窓の外には不敵な表情のノラネコぐんだん……

「パン、ああやって つくるんだ……」
なにやら悪だくみを企んでいるようです。

そして夜、閉店後のパン屋さんに忍び込みます。

さぁ、つくろう、おいしいパン!
ノラネコぐんだん、見よう見まねでパンづくりに挑戦です。

小麦粉を「ドバッ」
牛乳を「ドボッ」

たまご、お砂糖、お塩、ぜんぶ適当に入れちゃえ。

お、ふくらし粉を発見!
ドバッと全部入れちゃえー!

いっぱいこねて、生地を寝かせて。
形を整えたらパン焼き窯に。

おーい、それ、焼いてほんとに大丈夫かい……?

絵本「ノラネコぐんだん パンこうじょう」の中身その1出典:工藤 ノリコ『ノラネコぐんだん パンこうじょう』/白泉社

絵本『ノラネコぐんだん パンこうじょう』の内容と感想

食いしん坊なノラネコぐんだん。
そんな彼らが夜のパンこうじょうで大暴れするお話です。

あんパン、メロンパン、ジャムパン、クリーム、菓子パンから惣菜パンまで。
ひとつひとつのパンが丁寧に描かれていて、どれもおいしそう!

パンの名前や値段まできちんとつけるこだわり具合。
忍び込むときに雰囲気を出すためだけに頭に巻かれたであろう手ぬぐい……

細かなところまで遊び心満載で、何度読んでも飽きないおもしろさがありますね。

ノラネコぐんだんのパンづくりは適当。
だって見よう見まねですもん……

でも思い切りがいいからドバドバ入れちゃう。
で、結局……

「ドッカーン!!」
ああ、やっぱり失敗かと思いきや……

おいしそうなパンできてんじゃん!
パン工場こわれちゃったけど……

そんな、なぜだか憎めないノラネコぐんだん。
むしろかわいく思えてしまうから不思議です。

工藤ノリコさん独特のとぼけた表情のおかげかな。

もともとは絵本情報誌『MOE』で連載中の4コマ漫画「ワンワンちゃん」のキャラクター。
そこからスピンオフとして誕生した「ノラネコぐんだん」の絵本第1作め。

子どもも大人も一緒になって楽しめる大人気の1冊です。
大人数の読み聞かせにぴったりな、大型版のビッグブッグもありますよ!

受賞歴
・第6回 MOE絵本屋さん大賞

続編・シリーズ作品
【「ノラネコぐんだん」シリーズ】

  1. ノラネコぐんだんパンこうじょう(2012年11月)
  2. ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ(2014年4月)
  3. ノラネコぐんだん おすしやさん(2015年11月)
  4. ノラネコぐんだんそらをとぶ(2016年11月)
  5. ノラネコぐんだん あいうえお(2017年4月)
  6. ノラネコぐんだん アイスのくに(2017年11月)
絵本「ノラネコぐんだん パンこうじょう」の中身その2出典:工藤 ノリコ『ノラネコぐんだん パンこうじょう』/白泉社

いっぱい遊んで、いたずらして、いっぱい怒られて

子どもって欲望に忠実で、向こうみず。
そして、なんだか根拠のない自信があふれているもので。

物分かりがよすぎる子どもって、逆に心配になりますもんね。
そういう意味では、ノラネコぐんだんは子どもそのもの。

やりたいと思ったことはどんどん挑戦して、失敗して学んで成長していくのが子ども。
やんちゃなくらいがちょうどよくて、いたずらして怒られて済むのも子どもの特権。

子どものうちにいっぱい遊んで、いっぱいいたずらして、いっぱい怒られて。
そうやって少しずつ少しずつ、大人になっていけばいいんだから。

まあ、さすがに閉店後のお店に忍び込んだり、ましてやお店を爆発させちゃうの困りますけどね……

いたずらして人に迷惑をかけたら、きちんと叱ってあげる。
それが大人の役目。

あまり締め付けずにのびやかに。
見守ってあげるのが親の役目。

そして、めいっぱい褒めて、めいっぱい愛してあげるのも親の役目。

それさえ意識しておけば、あとはあんまりむずかしく考えないでさ。
ノラネコぐんだんみたいに、自分に正直に生きてみてもいいんじゃないかな。

以上、いたずらっ子たちの大騒動!愉快な絵本『ノラネコぐんだん パンこうじょう』のご紹介でした。

おしまい。

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