出典:平田 昌広,平田 景『おかん』/大日本図書
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『おかん』のご紹介です。
関西弁で話す、お母さんと息子の日常を描いたストーリー。
まるで親子漫才みたいな、元気なふたりの絵本ですよ。
笑いたっぷり、愛情いっぱいのほのぼのとした1冊。
ぜひとも、テンポのいい掛け合いをお楽しみください!
絵本『おかん』の情報
出版社:大日本図書
出版年:2009年4月
ページ数:32ページ
対象年齢:4歳から
『おかん』のあらすじ
お母さんが大好きな男の子。
いつもお母さんに話しかけたり質問したりしています。
「なぁ、おかん。きょうの ばんごはん なんや?」
「はあ? いま、ひる、たべたばっかりやろ?」
「なぁ、おかん。あした、あめ、ふるんやって」
「ほな、せんたくもん ほされへんから、ふく、よごさんといてな」
なあ、おかん。なあ、おかん……
しつこいぐらいの呼びかけにも、ちゃんと返してくれる優しいお母さん。
だけどこわいときだって、しょっちゅうあるんです。
だって、お母さんは夢のなかでまで怒っているんだから。
それでもふたりは仲よし親子。
ぷーう。
「へー、こいてもた」
「あほ! なんやねん……。くっさいなあ」
そんな楽しいやりとりも日常さはんじ。
「もう、おかん、おかんって まいにち、まいにち……
でも、まいにち たのしいのが いちばんやなあ」
![okan.1 絵本「おかん」の中身その1](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/09/okan.1.jpg)
絵本『おかん』の内容と感想
ほのぼのとした仲よし親子の日常を切りとったような1冊。
おかあさんと息子の、愛情いっぱいの毎日を描いた絵本です。
文章は、関西弁で話すふたりのセリフだけ。
その漫才の掛け合いみたいなテンポのいい会話がとっても楽しい!
そして、おかんのみごとなノリツッコミまで炸裂しますよ。
「おかん、おかんって いわんといて」
「ほんなら……ママ?」
「そうそう。いちどで ええから、やさしく ママって よんで ほしかったんやあ……って、おい!そういう もんだい ちゃうやろ」
たわいもない親子のおしゃべりが、どうしてこんなにおかしんだろうね。
お話の最後はちゃんと漫才らしい「オチ」もあって、クスッとさせられます。
おもわず笑顔になっちゃう、明るく元気な絵本です。
続編・シリーズ作品
- おとん(2008年6月)
- おかんとおとん(2016年4月)
![okan.2 絵本「おかん」の中身その2](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/09/okan.2.jpg)
おかんってすてきやん!
絵本のお母さんは、どんなときも子どもの話をきいてあげる、すてきなおかん。
ご飯を作っていても洗濯していても、面倒がらずにきちんと応えてあげる。
これって当たり前のようで、意外とできていなかったりするんですよね。
忙しいとさ、ついにないがしろなってしまいがちだから。
「ママ、今いそがしいから」
「パパ、ご用事があるからまたあとで」
そうやって後まわしにしちゃって。
で、結局そのまま忘れちゃったりしてね。
だけどさ、ほんとに急がなきゃいけない理由なんてあるのかな?
子どもの話を二の次にするほどの用事って何なんだろう?
ぼくたちはすぐ、大切なものを見失ってしまうから。
いつのまにか優先するもの間違えてしまうんだよね……
ちゃんと受けとめてあげなきゃ。
ママの耳は、かわいい坊やに語りかけるためにあって。
パパの口は、わが子のお話をきくためにある。
ふたつの目はやさしく見守りるために。
そしてその両手は、ぎゅっと抱きしめるためにあるんだからさ。
以上、まるで関西弁の親子漫才 笑顔こぼれるほのぼの親子の元気な絵本『おかん』のご紹介でした。
おしまい。
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