![darumachantotenguchan.top 絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」の表紙](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/darumachantotenguchan.top_.jpg)
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『だるまちゃんとてんぐちゃん』のご紹介です。
てんぐちゃんの持ち物が何でもうらやまく感じてしまう、だるまちゃんのお話。
同じ展開の繰り返しが楽しい1冊です。
工夫するおもしろさ。
自分で見つけるよろこび。
そんなことを教えてくれる、ユーモラスでかわいらしいロングセラー絵本です。
絵本『だるまちゃんとてんぐちゃん』の情報
『だるまちゃんとてんぐちゃん』のあらすじ
仲よく遊んでいる、だるまちゃんとてんぐちゃん。
するとだるまちゃんは、てんぐちゃんのうちわが気になります。
「でんぐちゃんの ような うちわが ほしいよう」
おうちに帰って、お父さんのだるまどんにおねだりします。
だるまどんは、たくさんのうちわを持ってきてくれました。
だけど、だるまちゃんが欲しいうちわはありません。
考えただるまちゃんは、いいことを思いつきます。
ヤスデの葉っぱで、お手製のうちわをつくってご満悦。
次はてんぐちゃんの帽子が、そしてその次は履きものが気になります。
またおうちに帰って、だるまどんにおねだり。
だるまどんはたくさん集めてきてくれますが、やっぱりお目当てのものは見当たりません。
そして今度もいいことを思いついた、だるまちゃん。
帽子も履きものも、自分で考えて工夫します。
そして最後は、てんぐちゃんの赤くて長くて、とんぼが止まる鼻がほしいと言いだします。
さすがに、鼻は……みつかるかな……?
![darumachantotenguchan.1 絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」の中身その1](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/darumachantotenguchan.1.png)
絵本『るまちゃんとてんぐちゃん』の内容と感想
福音館書店《こどものとも》傑作集の1冊です。
友だちのてんぐちゃんの持ち物を、うらやまく思うだるまちゃんのお話。
だるまちゃんの気持ちすごくわかりますよね。
だって、てんぐちゃんの持ち物は、どれも個性的で気になっちゃいますもん。
だけどだるまちゃんの発想力とひらめきも負けてませんよ。
うちわはヤスデの葉っぱで。
帽子はおわん、履きものは、おもちゃのまな板で。
それぞれ自分で見つけたり工夫してしまいます。
しかもこれ、よーくみてみると、ぜんぶ前のページにしっかり描かれているものなんですよね。
そしてそれを毎回ほめてくれる、てんぐちゃんのやさしさが素敵!
それになんといっても、みどころは並べられたたくさんの物。
うちわだと、日の丸の扇子や浮世絵の描かれたうちわがあったり。
帽子はキャップにベレー帽、コックさんの帽子や騎士の甲まで。
読み聞かせで一つひとつの「これは何かな?」と、考えていくのも楽しいですよ。
子どもの期待に応えようと、ちょっと空回りなパパのだるまどん。
みていて微笑ましいんだけど……なんだか、自分と重ねてしまって応援したくなります。
「だるまちゃん」シリーズの記念すべき第1作め。
発行部数は188万部のミリオンセラー作品*1。
自分でみつけること、工夫することの楽しさを教えてくれるユーモラスな1冊です。
続編・シリーズ作品
【「だるまちゃん」シリーズ】
- だるまちゃんとてんぐちゃん(1967年11月)
- だるまちゃんとかみなりちゃん(1968年8月)
- だるまちゃんとうさぎちゃん(1977年4月)
- だるまちゃんととらのこちゃん(1987年1月)
- だるまちゃんとだいこくちゃん(2001年1月)
- だるまちゃんとてんじんちゃん(2006年10月)
- だるまちゃんとやまんめちゃん(2014年5月)
- るまちゃんとにおうちゃん(2016年12月)
・雪だるまいろいろ 遊びがいっぱいつまった絵本『だるまちゃんとうさぎちゃん』
![darumachantotenguchan.2 絵本「だるまちゃんとてんぐちゃん」の中身その2](https://ehonsanpo.com/wp-content/uploads/2017/06/darumachantotenguchan.2.png)
だるまちゃんを見習って
「隣の芝生は青い」なんて言葉もあるけれど。
ぼくたちは自分にないものに憧れてしまいますよね。
なんだか他人のものって、よく見えたりしちゃうもんだから。
子どももそうだけど、それは大人だって同じ。
みんな心に、だるまちゃんがいるんです。
でもね、足りないものを嘆いていたって仕方がない。
ないものは、ないんだから。
ほしいものが何でも手に入るわけじゃないからね。
ないものねだりで他人を羨むよりも、今あるものをどう活かすのかが大事。
だるまちゃんを見習ってさ。
工夫することで、人生って豊かになるんじゃないのかな。
アイデアしだいで、いくらでもおもしろくできるよね。
きっとその方が前向きに生きられるから。
毎日を楽しんで過ごせると思うんだ。
以上、工夫する楽しさを教えてくれる可愛らしい絵本『だるまちゃんとてんぐちゃん』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
FACEBOOKでコメントを書く