出典:得田 之久,久住 卓也『むしたちのうんどうかい』/童心社
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『むしたちのうんどうかい』のご紹介です。
林のなかで開催される、虫たち運動会。
トンボにバッタ、カブトムシ。
大小、さまざまな虫たちが所狭しと動きまわります。
どのページも、虫、むし、ムシで迫力満点!
虫に興味がでてきた子どもに読み聞かせてあげてほしい1冊。
さあ、「むしたちのうんどうかい」がはじまります!
絵本『むしたちのうんどうかい』の情報
出版社:童心社
出版年:2001年9月
ページ数:32ページ
対象年齢:3歳から
『むしたちのうんどうかい』のあらすじ
今日は林のなかの広場で、虫たちの運動会。
トノサマバッタの園長先生のあいさつでスタートです。
「さぁ、みなさん! うんどうかいを はじめましょう」
まずはあか組、しろ組、両者の応援合戦。
そして最初の競技は、はしりっこ競争です。
よーい「ブー!」
スタートの合図はミイデラゴミムシのおなら。
走る走る、コオロギ、、ガガンボ、フンコロガシ。
1等賞はキリギリス!
お次は、とびっこ競争。
飛ぶよ飛ぶよ、オニヤンマ、ギンヤンマ、ハチにバッタ。
先にゴールしたのは誰かな?
玉の代わりにダンゴムシで玉入れ。
お昼の休憩をはさんだら、蝶々たちの華麗なダンス。
さあ、最後は綱引き。
リーダーは、力自慢のカブトムシとクワガタムシです。
だけど勝負は均衡を保ったまま、なかなか決着がつきません。
するとそのとき、カミキリムシが力みすぎて……
絵本『むしたちのうんどうかい』の内容と感想
虫たちの愉快な運動会を描いた絵本。
デフォルメされた可愛らしい虫たちがたっくさん登場しますよ。
迫力いっぱいに走って飛んで、動きまわる!
ワイワイガヤガヤと、にぎやかな音が聞こえてきそうな楽し気な1冊です。
あか組の応援団はクツワムシ、キリギリスにコオロギ、スズムシ。
対するしろ組はツクツクホーシ、ヒグラシにアブラゼミ、ミンミンゼミ。
みんな鳴き声の大きい虫たちばかりで、すごい盛りあがりそうですね!
競争競技では、動きの速い虫もいれば、チョウチョウみたいにひらひらといつまでもゴールにたどり着かなかったり。
玉入れではダンゴムシが玉の役。
背の高い虫たちが活躍したり、小さなアリもせっせと玉を運んだり。
締めの綱引きでは、力持ちの昆虫たちの見せ場です。
みんなが自分らしさを持ったまま運動会に参加している。
それぞれが得意なこと、自分の長所を活かして楽しんでいる。
あんまり楽しそうだから、一緒に参加したくなっちゃいますね!
子どもが虫の名前を覚えたりすのにもおすすめの1冊。
虫に興味がでてきたころに、読み聞かせてあげてほしい絵本です。
受賞歴
・全国学校図書館協議会選定図書
続編・シリーズ作品
【「むしたち」シリーズ】
- むしたちのうんどうかい(2001年9月)
- むしたちのおんがくかい(2003年9月)
- むしたちのおまつり(2005年5月)
- むしたちのえんそく(2007年5月)
- たちのかくれんぼ(2009年4月)
- むしたちのサーカス(2012年10月)
むしたちとうんどうかい
もしもぼくたちが、虫と同じサイズになって一緒に運動会をしたら楽しそう!
人組みと、虫組みにわかれて対決したりしてさ。
だけどきっと虫たちには全然かなわないだろうな。
だって虫って、小さいのにみんなすごいだから。
カブトムシは自分の体重の20倍の重さを持ち上げられるし。
バッタだって、1メートルもジャンプできるだよ。
あの小さな身体のどこに、そんな力が隠れているのか不思議です。
だからさ、単純な能力比べじゃ虫組の圧勝で終わっちゃうよね。
だけど虫には虫の良さがあるみたいに、人には人の良さがある。
『むしたちのうんどうかい』が、それぞれの持ち味を活かしていたようにさ。
ぼくたち人間だって、ぜんぜん負けてない!
物をつくったり、使ったり、考えて工夫することができるんだから。
今あるものを活かすか。
自分のできることは何かを考えつづけること。
足りないものをなげいていたって仕方がないもんね。
以上、迫力いっぱい! にぎやかな虫たちの愉快な絵本『むしたちのうんどうかい 』のご紹介でした。
おしまい。
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