みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『はらぺこあおむし』のご紹介です。
世界でもっとも売れている絵本のひとつ。
ちっぽけだったあおむしが美しい蝶になる、希望をもらえる美しい物語です。
50年以上も読み継がれているロングセラー!
3世代、4世代にわたり愛されている大人気の1冊です。
絵本『はらぺこあおむし』の情報
著者:エリック・カール/作・絵 もり ひさし/訳
出版社:偕成社
出版年:1976年5月
ページ数:24ページ
おすすめ対象年齢:2歳、3歳、4歳
読み聞かせ:0歳から
『はらぺこあおむし』のあらすじ
日曜日の朝に生まれたちっぽけな「あおむし」
おなかがぺっこぺこで食べるものを探します。
月曜日にリンゴをひとつ食べました。
まだ、おなかはぺっこぺこ。
火曜日に梨を2つ、水曜日にすももを3つ食べました。
それでも、おなかはぺっこぺこ。
木曜日はイチゴを4つ、金曜日にはオレンジを5つ食べました。
まだまだ、おなかはぺっこぺこ。
そして土曜日にはチョコレートケーキ、アイスクリーム、ピクルス、チーズ……
その晩、あおむしはおなかが痛くなって泣いてしまいました。
また日曜日、あおむしはみどりの葉っぱを食べました。
おいしくて、おなかの具合もすっかりよくなり、もうはらぺこじゃなくなったのです。
大きく太っちょに成長したあおむしは、さなぎになって……
「あっ ちょうちょ!」
あおむしがキレイな蝶々になりました。
絵本『はらぺこあおむし』の内容と感想
世界50か国で翻訳されている、エリック・カールの代表作です!
「色の魔術師」とも呼ばれるカールが生み出す豊かな色彩が魅力的。
コラージュの技法で描かれた親しみを感じるイラストがみる人の心を引きつけます。
あおむしが美しい蝶々になる展開や、美味しそうな食べものがたくさん登場するなど、みどころ満載!
そして、あおむしが食べたあとの、穴の開いた型ぬき仕掛けが楽しい!
この部分は幼児が指を入れても破れにくいように、丈夫な厚紙で作られているのもポイントです。
まだ内容が理解できない小さな子どもでも楽しめる「さわれる本、読めるおもちゃ」を作りたい!
そんなカールの願いから生まれたアイデアなんだそう。
また、知育絵本のように数字や曜日、食べ物の名前を楽しみながら覚えられるのも人気の秘訣ですね。
あおむしはリンゴ、梨、たくさんのフルーツを食べてもお腹がぺっこぺこ。
さらにはおケーキや菓子を食べ過ぎてお腹を壊してしまいます……
だけど、みどりの葉っぱを食べることで回復し、大きく成長していきます。
あおむしのママは、食べるべきものの上に卵を産んでくれたいたんです。
子どもが困らないようにという、母の愛情を感じられますね。
大勢での読み聞かせにもぴったりな大型版のビッグブック。
さらに小さな子どもにぴったりのボードブック版やミニ版、英語版なども展開されていますよ。
世界で4400万部を売り上げる超がつくほどの人気作。
日本国内だけで発行部数は399万部、ボードブック版でも239万部のミリオンセラー作品です。*1。
はらぺこあおむしの歌
「はらぺこあおむしの歌」をご存知ですか?
保育園なんかでは読み聞かせ時に聴いたりするので知っている人も多いかも。
歌詞は基本的に絵本の文章のまま。
保育者経験があるシンガーソングライターの新沢としひこさんが作曲しています。
絵本のイメージをうまく表現した、とってもすてきな「聞く絵本」
子どもたちをもっと『はらぺこあおむし』好きにさせてくれますよ!
受賞歴
- 第1回 ようちえん絵本大賞
- 第2回 ようちえん絵本大賞
- 赤ちゃんへ贈る絵本大賞 第4位
- アメリカン・グラフィックアート協会賞
必要なものははじめからあったんだ
ぼくたちはつい、今ない「何か」や、ここではない「どこか」を求めてしまいがち。
遠くにみえる景色や、誰かが持っているものが魅力的に感じてしまう。
まるで華やかな果物やお菓子を求めた、あおむしのようにね。
だけどね、本当に必要なものははじめからすぐそばにあるんだよ。
あおむしにとって生まれた葉っぱがそうだったみたいに。
まあだけど、難しいよね。
誰だって何が正解なのかわかんないんだから。
外に飛び出したから見えるものがあったりさ。
失敗してはじめて気づくこともあったりするから。
遠くばかり見てないで、たまには近くに目を向けたり、今あるものを大切にしてみようってこと。
ほんとうに欲しいものは意外と近くにあったりするからね。
それでさ、特別な「何か」なんて無理に探したりしなくていいってこと。
みんな生まれたときから特別なんだから。
ちっぽけなあおむしだって、ちゃんときれいな蝶々になって羽ばたけるんだからさ。
以上、世界中で世代を超えて愛されるロングセラー絵本『はらぺこあおむし』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
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