出典:ジーン・ジオン,マーガレット・ブロイ・グレアム『どろんこハリー』/福音館書店
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『どろんこハリー』のご紹介です。
黒ぶち模様の白い犬、チャーミンなハリーのお騒がせなドタバタ劇。
お風呂が嫌いなくせに、お外で遊びまわって泥だらけになって。
そんな愛くるしいハリーの姿が、子どもの心をグッとをつかんで離さないロングセラー絵本です。
絵本『どろんこハリー』の情報
著者:ジーン・ジオン/作 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 わたなべ しげお/訳
出版社:福音館書店
出版年:1964年3月
ページ数:32ページ
おすすめ対象年齢:3歳、4歳
読み聞かせ:3歳から
『どろんこハリー』のあらすじ
白い体に黒ぶち模様。
犬のハリーはお風呂が大嫌い。
ある日、お風呂のイヤでブラシをくわえて逃げだしました。
裏庭にブラシを埋めると、外へ遊びに出かけます。
道路工事現場で遊んで泥だらけ。
鉄道線路の橋の上で遊んでススだらけ。
他の犬たちと遊んでもっともっと汚れました。
黒ぶちの白い犬が、白ぶちの黒い犬に大変身……
すっかり遊び疲れて、お家に帰ったハリー。
だけど、あまりにも変りはてた姿に誰にも気づいてもらえません。
途方にくれるハリー……
だけど、そこでいいアイデアを思いつきました。
ブラシをくわえてお風呂まで大急ぎ!
さてさて、ハリーはみんなに気づいてもらえるのかな?
絵本『どろんこハリー』の内容と感想
福音館書店「世界傑作絵本」の1冊。
やんちゃな犬、ハリーのとある1日のお話です。
おふろが嫌いで家を飛び出し、真っ黒になるまで遊びます。
泥だらけススだらけ、さらに泥だらけに……
お風呂がイヤなくせに汚れる遊びをしたがるから困ったものですよね。
「まるでうちの子みたい……」
そんなママやパパの声が聞こえてきそう。
子どもたちも、そんなハリーに共感してしまうのかな。
長い間、子どものを心グッとをつかんで離さない大人気の1冊。
主人公のハリーだけでなく、町で暮らす人々や動物たちも生き生きと描かれています。
話の内容もわかりやすくて、小さな子どもにも読みやすい。
家族から気づいてもらえないハリーが心配になったりと、ついつい引き込まれてしまいますね。
きれいになったハリーの安心しきった、しあわせそうな表情。
「ああ、やっぱりおうちっていいなあ..……」
読み終えると、そんなことを気づかせてくれますよ。
だけどやっぱりお風呂はいやなのかな?
またブラシを隠しているおちゃめさんなハリーなのでした。
発行部数は192万部のミリオンセラー作品*1。
チャーミングなお騒がせ犬、ハリーのロングセラー絵本です。
受賞歴
- 日本図書館協会選定
- 全国学校図書館協議会選定
- 厚生省中央児童福祉審議会推薦
- サンケイ児童出版文化賞推薦
続編・シリーズ作品
【「どろんこハリー」シリーズ】
- どろんこハリー(1964年3月)
- うみべのハリー(1967年6月)
- ハリーのセーター(1983年5)
- ハリーと うたう おとなりさん(2015年11月)
やっぱりお家っていいな
何なんでしょうか?
あの旅行から帰ってくると「やっぱりうちが1番だなあ」なんて思っちゃう感じ。
旅行は旅行でそれですごく楽しいし。
帰るときは「まだ帰りたくないなあ」と、名残惜しくもあるんだけど。
それでもなぜか毎回のように、帰ってくると安堵感を覚えます。
べつにそこを再確認するために遊びに出かけてるわけじゃないんですけどね。
絵本のハリーだって、さんざん遊び回っても結局はおうちが1番。
「じゃあ、わざわざ旅行なんて行かなきゃいいのに」
そんな声がどこからか聞こえてきそうだけど……
人ってどこかで刺激や非日常を求めてしまうものなんですかね。
きっとこれからもお出かけしたり、旅行に行くことはやめなくて。
で、やっぱり「うちが落ち着くよなあ」と思うんだろうなあ。
でもね、そうやって出かけられるのも、安心して帰ってこれる場所があるからこそ。
ハリーだって帰ってくる「我が家」があるから、おもいっきり飛びだせるんですよね。
たまには羽をのばして旅行もいいけどさ。
家でのんびりと過ごすのも贅沢ってもんですよね。
以上、子どもの心をグッとをつかんで離さない お騒がせ犬のロングセラー絵本『どろんこハリー』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
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