絵本さんぽ

〜絵本ソムリエのおすすめ絵本紹介〜

忘れられない満月の夜のお話 最高に美しい極上のファンタジー絵本『うきわねこ』

絵本「まどから おくりもの」の表紙

出典:蜂飼 耳/,牧野 千穂『うきわねこ』/ブロンズ新社

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『うきわねこ』のご紹介です。

えびおが誕生日プレゼントでもらった、うきわ。
それは空をとぶ不思議なうきわでした。

満月の夜に繰り広げられる極上のファンタジー。
まるで画集のような美しいパステル画がみる人を引きつけます。

ロマンあふれるダイナミックで幻想的な大冒険。
えびおとおじいちゃんの、忘れられない一夜のお話です。

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絵本『うきわねこ』の情報

著者:蜂飼 耳/作 牧野 千穂/絵
出版社:ブロンズ新社
出版年:2011年7月
ページ数:31ページ
おすすめ対象年齢:5歳6歳大人
読み聞かせ:4歳から

『うきわねこ』のあらすじ

日曜日のお昼です。
子猫の「えびお」のもとに、おじいちゃんから誕生日プレゼントが届きます。

プレゼントは、うきわ。
でも、この町には海も川もプールもないのに……なんでだろう?

プレゼントと一緒にはいっていた手紙には、えびおの誕生日を祝う言葉が。
そして「とくべつな うきわです。つぎの まんげつのよるを たのしみにしていてください」と書いてありました。

次の日、待ちきれないえびおは、うきわを膨らませて外にお出かけ。

「わあ それは なに?」
「わあ いいね。ぼくにも かして」

友だちが集まってきたので、えびおは逃げてしまいました。
満月の夜までは、うきわを隠しておくことに決めます。

それから毎晩、窓から空を見上げては月のようすをながめました。
細かった月は、だんだんまーるくふくらんで……

ついに満月の夜です!

えひおは、うきわを膨らますと月明かりのベランダへ。
すると、うきわが空に浮いて、まるで月に引き寄せられるように空へのぼっていきます。

「えひお! えびお!」
声のほうには、うきわで浮かんでいる、おじいちゃんが。

ふたりはうきわに乗って夜空をゆっくり飛んでいきます。
えびおとおじいちゃん、不思議な夜空のお散歩がはじまります。

そして、えびおはおじいちゃんと、ある約束をするのです……

絵本「うきわねこ」の中身その1出典:蜂飼 耳/,牧野 千穂『うきわねこ』/ブロンズ新社

絵本『うきわねこ』の内容と感想

ダイナミックで幻想的な大冒険!
満月の夜に繰り広げられる極上のファンタジー絵本。

子猫とおじいちゃんの、忘れられない一夜のお話です。

1番のみどころは、まるで画集のような美しいパステル画。
あたたかみのある幻想的なイラストが印象的です。

どのページをひらいても素敵な絵が迎えてくれますよ。
そして、主人公のえびおがとってもかわいい!

満月の夜が待ち遠しくてソワソワ。
うきわを膨らませながらワクワク。

うきわにギュッとしがみつく姿がなんともキュンとしちゃいます!
クリクリとしたお目々が、よけいにクリンクリンになるんですから。

さらに、うきはでぷかぷか飛んでいくところなんて、すごーくいい!

翼のある恐竜やヘリコプター、ペンギンが飛んでいたり。
海におりて、見たこともないような大きな魚を釣り上げたり。

きっと雲の上ってこんなふうなんだろうな。
そんな子どもの空想をそのまま描いたような幻想的な風景。

えびおとおじいちゃんの、ロマンあふれる秘密の散歩についていきたくなっちゃいますよ。

読み終えたあと、やさしく幸せな気持ちになれる1冊。
猫好き、ファンタジー好きの人にもおすすめしたい絵本です。

受賞歴

  • 第4回 MOE絵本屋さん大賞2011 第2位
  • 第5回 子どもの絵本大賞 in 九州 この本よかっ 第6位
  • 『この絵本が好き! 2012年版』国内絵本部門 第2位
  • 第59回 産経新聞児童出版文化賞ニッポン放送賞
絵本「うきわねこ」の中身その2出典:蜂飼 耳/,牧野 千穂『うきわねこ』/ブロンズ新社

最高にすてきで、記憶に残るプレゼント

もしも自分が歳をとって孫ができたとき。
どんなプレゼントを送りたいかな。

たくさんのオモチャや高価な物ではなくてさ。
ぼくなら「経験」や「思い出」に残るようなものをプレゼントしてあげたいな。

それこそ絵本のおじいちゃんのように、幻想的な大冒険なら最高だよね!

「あれって夢だったのかな」
大きくなってから、そんなふうに感じられるようワクワクをさ。

ずっと記憶に残るような。
この先の人生を豊かにしてくれるような。

そんなすてきな体験をプレゼントしてあげたいな。

幼いころの楽しい記憶はさ、忘れられずに残るものだからね。
それと同時に自分のことも忘れないでいてほしいから。

「こんばんのこと ずうっと わすれないで いるんだよ。おおきくなっても わすれないでね」

えびおのおじいちゃんだって、きっと同じ気持ちだったんじゃないのかな。
先にいなくなってしまっても、大切な人の思い出のなかで生きていられるからさ。

ぼく自身も、おじいちゃんみたいな素敵な歳のとり方ができたらいいな。

以上、忘れられない満月の夜のお話 最高に美しい極上のファンタジー絵本『うきわねこ』のご紹介でした。

おしまい。

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