出典:ガース・ウイリアムズ『しろいうさぎとくろいうさぎ』/福音館書店
みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『しろいうさぎとくろいうさぎ』のご紹介です。
2ひきのうさぎの、純粋でとても小さなラブストーリー。
結婚祝いの贈り物としても定番のロングセラー絵本。
ページをひらけば、そこには幸せな時間が流れています。
ぜひ、うさぎたちの満ち足りた気持ちを、一緒に感じてみてください。
絵本『しろいうさぎとくろいうさぎ』の情報
著者:ガース・ウイリアムズ/作 まつおかきょうこ/訳
出版社:福音館書店
出版年:1965年6月
ページ数:30ページ
おすすめ対象年齢:5歳、6歳、大人向け
読み聞かせ:4歳から
『しろいうさぎとくろいうさぎ』のあらすじ
しろいうさぎとくろいうさぎは、とっても仲良し。
毎日いっしょに遊んで過ごしていました。
うまとび、かくれんぼ、かけっこ。
2ひきがいつものように遊んでいると、くろいうさぎはときおり悲しそうな顔で考えこんでいる様子。
しろいうさぎが心配になって訪ねます。
だけど何度聞いても「うん、ぼく、ちょっと かんがえてたんだ」と答えるばかり。
さらに、何をそんなに考えているのか訪ねます。
すると「ぼく、ねがいごとを しているんだよ」と、くろいうさぎは答えます。
「いつも いつも、いつまでも、きみといっしょにいられますようにってさ」
くろいうさぎが願っていたのは、しろいうさぎといつまでも一緒にられることだったのです。
そして2ひきは手を握り合い、愛を誓います。
光輝く月の下、他のうさぎや、森の動物たちに囲まれながら。
2ひきのうさぎは、祝福されて結婚式を挙げました。
絵本『しろいうさぎとくろいうさぎ』の内容と感想
読む人の心をあたたかくする、2ひきのうさぎの愛の物語。
結婚式のギフトに選ばれることも多い幸せなストーリーです。
デフォルメしすぎない、細部まで描かれた美しいイラスト。
楽しそうな顔、悲しい顔や驚いた顔、そして幸せな顔。
うさぎたちの豊かな表情がとても魅力的で、おもわず引き込まれてしまいます。
まるで、うさぎたちと一緒に幸せな時間を共有しているような気持ちにさせてくれますね。
原題は『The Rabbits’ Wedding(ラビッツウエディング)』
直訳すると「うさぎの結婚」になります。
だけど日本語訳のタイトルは、知ってのとおり『しろいうさぎとくろいうさぎ』
これは翻訳を手掛けた、まつおかきょうこさんが、結末のわかってしまう訳にしたくないという思いからつけられたそう。
たしかに『しろいうさぎとくろいうさぎ』の方が、しっくりくる気がしますね。
発行部数は248万部のダブルミリオンセラー作品*1。
世界中で愛される、幸せな気持ちを届けてくれるロングセラーの絵本です。
受賞歴
- 厚生省中央児童福祉審議会推薦図書
- 全国学校図書館協議会選定図書
- 日本図書館協会推薦図書
- サンケイ児童出版文化賞推薦図書
しろいうさぎとくろいうさぎ
結婚とは〜、みたいな格言や名言ってたくさんありますよね。
「夫婦生活は長い会話である」とか「結婚生活で一番大切なものは忍耐である」みたいな。
古今東西、いろんな時代のいろんな国の人たちに語られていたりして。
それだけ結婚が人生において重要なテーマと言うことでもあるんだろうか。
たしかにぼくたちは愛する生き物だから。
誰かを強く想って、ずっと一緒にいたいというと願うのは自然なことなのかも。
そしてその思いの行き着く先が、きっと結婚ということなんだろう。
しろいうさぎとくろいうさぎの2ひきがそうだったようにね。
だけど結婚は、けっしてハッピーエンドではなくて。
2人で築き上げていく新しい物語のはじまりにすぎないんだということ。
そして違う人間同士がずっと一緒に暮らすのは、それなりに苦労もあったりして。
結婚生活はもちろん幸せなんだけど、楽しいことや嬉しいことやばかりではないから。
じゃあ後悔しているかと問われれば、全然、全くもってそんなことはないんだけどね。
ぼくたちは幸せにもなれてしまうから。
つい、そこにある幸せを当たり前にしてしまうけど。
ほんと奥さんにはただただ感謝しかない。
こんなぼくを愛してくれて。
こんなぼくに愛することを教えてくれて。
まあ、面と向かって言うのはなかなか気恥ずかしいのだけれどさ。
今夜あたり思いの丈をぶつけてみようかな。
2ひきのうさぎたちと同じでさ。
なが〜い結婚生活は、まだまだず〜っと続くんだから。
以上、結婚のプレゼントにおすすめの絵本 小さなラブストーリー『しろいうさぎとくろいうさぎ』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
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