みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。
今日は、絵本『はじめてのおつかい』のご紹介です。
みいちゃんがママから、はじめてのおつかいをお願いされます。
不安や緊張、小さな女の子の心の動きを鮮やかに描いた作品。
子どもはみいちゃんに感情移入して、ドキドキワクワク!
大人は見守るママの気分で、ハラハラドキドキ!
親子で読んでも楽しめる大人気の1冊。
長く読み継がれているロングセラー絵本です。
絵本『はじめてのおつかい』の情報
『はじめてのおつかい』のあらすじ
女の子の「みいちゃん」はママからおつかいを頼まれます。
ひとりでお出かけなんかはじめてで、ちょっと不安……
だけど大丈夫、みいちゃん、もういつつだもんね。
出発前にママとふたつのお約束。
車に気をつけること、そして、おつりを忘れないこと。
100円玉をふたつ握りしめて、牛乳を買いに、さあ、出発!
ひとりで歩く道はなんだか緊張しちゃう。
「ちりん ちりん」
自転車にベルを鳴らされて「どきん」としたり。
でも目的地はもうすぐ、
坂を越えるとお店があります。
「かけあし どん!」
慌てて転んで100円が転がっちゃった……
なんとかお店についたけど、誰もいないみたいです。
「ぎゅうにゅうください」
小さな声で読んで読んでも、お店の人に気がついてもらえません……
みいちゃんは、ちゃんとおつかいできるかな……?
絵本『はじめてのおつかい』の内容と感想
福音館書店「こどものとも傑作集」の1冊。
5歳のみいちゃんが、はじめてのおつかいに出かけます。
「あかちゃんの ぎゅうにゅうが ほしいんだけど、まま ちょっといそがしいの。ひとりでかってこられる?」
突然のママからのおつかいのお願い。
はじめての、ひとりでのおつかいに、驚きながらも「うん!」と引き受けます。
任された嬉しさと、はじめてのおつかいにドキドキ。
小さな女の子の、不安や緊張といった心の動きが伝わってきますね。
ようやく牛乳を買えて、我慢していた涙をこぼれるシーンなんかもうダメ……
すっかり感情移入して、こっちまでほんと、グッときちゃいますよ!
それにね、きっとママも心配だったんだろうな。
坂の下まで、赤ちゃんをだっこしてお迎えにきてましたしね。
ママの顔をみたとき、みいちゃんがどれだけ安心したことか。
そんな女の子の心情だけでなく、人々の表情や町のようすが細部まで描きこまれた作品。
そしてそんな中にもたっぷりのあそび心が。
牛乳を買いにきたお店はの名前は、作者からとったであろう筒井商店。
そして店の前の掲示板「えのきょうしつ」 の先生は、はやしあきこ。
その手前にはられている「さがしています」と、迷子のネコ 。
実は絵本のどこかに隠れていますよ。
ヒントは前半です。
発行部数は231万部のダブルミリオンセラー作品*1。
1977年の発行以来、40年たっても読まれ続けているのロングセラー絵本です。
受賞歴
- 第1回 ようちえん絵本大賞
- 第2回 ようちえん絵本大賞
- 日本図書館協会選定図書
- 厚生省中央児童福祉審議会推薦
はじめてのおつかい
みなさんは、はじめてのおつかいって何歳ぐらいでしたか?
みいちゃんと同じ5歳ぐらい?
小学生? それとも中学生になってから?
「そんなのもう覚えてない」って人も多いかも。
それでも、きっと誰だって子どものころに経験しているものですよね。
何度もとおった道。
何回も買いにいったお店。
いつもはママやパパと一緒。
だけど今日はひとりぼっち……
いつもの見慣れた道なのに、なんだか違ってみえて。
道が広く長く感じたり、横をとおり過ぎる自転車や車の音が大きく聞こえて。
となりに誰もいない。
ただそれだけなのに、すごく心細く感じてしまうんです。
距離でいえばたいしたことがなくても、小さな子どもにとっては大冒険。
だけどさ、そうやって経験することって大事だから。
外の世界にふれて、自分の力で達成して自信をつけていく。
親としては心配なんだけどね。
信じて見守ってあげるのも親の役目だから。
みいちゃんのママみたいに、ちょっと迎えに行ったりしちゃうけどさ。
帰ってきたら、頑張ったごほうびに、いっぱいほめて「ぎゅっ」と抱きしめてあげてほしいな。
以上、女の子の小さな大冒険 子どもの心をとらえたロングセラー絵本『はじめてのおつかい』のご紹介でした。
おしまい。
*1:トーハン「ミリオンぶっく2018年版」のデータを元に記載しています。
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