子ねこの小さな冒険のお話 ハラハラする展開が楽しい猫絵本『ちいさなねこ』

出典:石井 桃子,横内 襄『ちいさなねこ』/福音館書店

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『ちいさなねこ』のご紹介です。

お家から飛びたした、子ねこの小さな冒険のお話。
外の世界は危険がいっぱい待ち受けています。

子どもは子ねこの目線になって、一緒に冒険気分!
ハラハラする展開に引き込まれちゃいますよ。

リアルなねこの仕草が愛らしい、ロングセラーの1冊です。

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絵本『ちいさなねこ』の情報

著者:石井 桃子/作 横内 襄/絵
出版社:福音館書店
出版年:1963年5月
ページ数:27ページ
対象年齢:3歳から

『ちいさなねこ』のあらすじ

お家で飼われている、小さな子ねこ。
お母さんねこが目を離したすきに飛びだしました。

門をでて、どんどん走っていきます。

あっ、男の子が子ねこを捕まえた。
だけど、手を引っかいて逃げだしました。

そしてまた、どんどん走っていきます。

わ、あぶない!
自動車がきているよ。

間一髪、車はブレーキをかけて止まりました。
するとまたまた子ねこは走り出します。

おや、今度は向こうから大きな犬がやってきたよ。
犬に追いかけられた子ねこは、近くの木に上って緊急避難。

でも大きな犬は、木の下から離れようとしません。

このままじゃ、ずっと降りられないね。
どうしよう……

出典:石井 桃子,横内 襄『ちいさなねこ』/福音館書店

絵本『ちいさなねこ』の内容と感想

福音館書店「こどものとも絵本」シリーズの1冊。
お家を飛びだした小さな茶トラねこの、小さな冒険物語です。

子ねこにとって外の世界は危険がいっぱい。
ページをめくるたびにハラハラドキドキ。

車の前に飛びだすシーンでは、思わず声がでてしまいます。
子どもは子ねこの気持ちになって、一緒に絵本で小さな冒険を楽しむのでしょうか。

絵も世界観もデフォルメのないリアルな描写。
昭和の町並みやレトロな雰囲気もすてきですね。

写実的に生き生きと描かれた動物たちは、まるで絵本のなかから飛びだしてきそう。
とくに小さな子ねこと、大きな犬が対峙する場面は迫力満点ですよ!

迎えにきたお母さんねこは、子ねこよりは大きいとはいえ、犬のほうがずっと大きい。
それでも愛するわが子のために勇敢に立ち向かう姿には、母の愛を感じます。

最後のやさしい表情からも、いいお母さんなのが伝わってきますね。
ひとりで飛びだしたら危ないよって、思ってくれるといいですけど……

ねこ好きなら大人も子どもも一度は読んでほしい、ロングセラー絵本です。

受賞歴

  • 全国学校図書館協議会選定図書
  • 厚生省中央児童福祉審議会特別推薦図書
出典:石井 桃子,横内 襄『ちいさなねこ』/福音館書店

子どもは走るどこまでも

子どもって目を離すと、すぐに飛びだしていっちゃいますよね。
絵本の子ねこみたいに、どこまでも走っていっちゃう。

何にでも興味津々で、広い世界が知りたがって。
好奇心旺盛なのも、楽しそうなのもいいんだけどね。

考えなしで飛びだしちゃうもんだから、親としては気が気じゃないんです。
ほんとお母さんねこの気持ちがよくわかる。

いずれ大きくなったら、自分の足で外の世界に踏みだす日もくるんだろうけど。

楽しいこともあり、ときには失敗したり傷ついたり。
そうやって、いろいろあるのが人生だよね。

だけどそれはもう少し先の話かな。
なんて言ってても、案外すぐだったりするのかもしれないね。

人も猫も、子どもの成長なんてあっという間なんだから。

うちの娘も、今は「ぱぱ、ぱぱ」って甘えてきてくれるけどさ。
「パパくさい」なんて煙たがられる日も、そう遠くないのかも……

以上、子ねこの小さな冒険のお話 ハラハラする展開が楽しい猫絵本『ちいさなねこ』のご紹介でした。

おしまい。

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