夢?それとも現実? 子どもの夜の世界を想像力豊かに描いた絵本『ねるじかん』

出典:鈴木 のりたけ『ねるじかん』/アリス館

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『ねるじかん』のご紹介です。

寝れない男の子が過ごした、不思議な夜のお話です。
夢だったのか? それとも現実だったのか?

子供たちだけに見える夜の世界が想像力豊かに描かれた1冊。
読んでいると不思議な世界に引き込まれてしまいますよ。

夜の時間が楽しくなる絵本です!

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絵本『ねるじかん』の情報

著者:鈴木 のりたけ/作・絵
出版社:アリス館
出版年:2018年6月
ページ数:35ページ
おすすめ対象年齢:4歳5歳
読み聞かせ:3歳から

『ねるじかん』のあらすじ

さあ、寝る時間ですよ。
だけど、男の子が夜遅くまで寝ないで遊んでいます。

すると……ぐにゅうううううっ、とドアが曲がっていきます。
さらに、もこもこ〜、うねうね〜と部屋全体が歪んでいってる。

「ぶぃぃぃぃん…」と、いう音で窓をみると……

なんと大きなマグロ型の飛行機が飛んできた!
しかも中から何か出てくるではありませんか!

ママに言っても「はいはい」と、信じてもらえません……

マグロ型の飛行機を追いかけると、今度はポストから手足が生えた。
そして自分で走ってお手紙を届けに行っちゃった!

ポストと歩いていたら、恐竜の子どもが迷子になって泣いてるよ。
お巡りさんも困ってる……

なんだか不思議なことばかり起こる夜です。

そして気がつくと……
あれ、お布団……?

出典:鈴木 のりたけ『ねるじかん』/アリス館

絵本『ねるじかん』の内容と感想

「そうぞうりょく たくましい こどもたちと
ねかしつけに ふんとうする おとなたちへ」

そんな冒頭ではじめる作品。

これは寝かしつけ絵本なの?
いやいや、これは逆に寝れなくなる絵本です。

だって、読めばワクワクすること間違いなし!
子供たちだけに見える夜の世界が、想像力豊かに描かれています。

寝ちゃうどころか、夜の時間が楽しくなる絵本なんですから!

いきたり部屋がうねうねしたかと思ったら、マグロの飛行機や走るポストが。
なんだか不思議な世界に引き込まれるような奇妙な感覚におちいります。

不思議な夜を過ごす男の子と、家で寝てるはずのママの声。
普通に考えれば夢を見ながら寝言を言いあっているようなんだけど……

不思議な夜の出来事は、現実だったのか、はたまた夢だったのか……?

それにしても、どうしていきなりマグロなんだろう?
答えは部屋に散らかった、魚の図鑑と飛行機のオモチャです。

よくみてみると登場するのは恐竜やビー玉などなど。
部屋にあるオモチャや図鑑がモチーフのものばかりなんですね。

じっくりページの隅々まで読んでみると、いろんな発見があって楽しめますよ。
ちゃっかり『とんでもない』の絵本が置いてあるのもポイントです。

不思議な夜は男の子の持ち物から影響を受けていたってことは……
まあ結局、夢なんだろうね。

だけど次の日……
あれ、やっぱりほんとだっだのかな……

出典:鈴木 のりたけ『ねるじかん』/アリス館

夜の世界は不思議な世界?

子どもって大抵、親から寝る時間を決められているものですよね。
「9時になったら寝る時間です」みたいに。

だけど子どもって寝たがらない。
眠そうにしているなら寝ればいいのにね。

もっと遊んでいたいのもわかるけどさ。
まあ、大人は起きているわけですから。

ママやパパたちだけズルいって、子どもの気持ちもわからないでもないですけど……

そんな夜の時間は、きっと子どもたちにとって未知の世界なのかな。
寝ている時間は外がどうなっているか知らないんだから。

もしかしたら、マグロの飛行機が飛んでいるかもしれないし。
走るポストがいたり、迷子の恐竜だっているかもしれない。

子どもたちのなかでは何だってあり得るんです。
だって、まだ何も描かれていない真っ白なんだから。

もちろん現実にはそんなことないんだけどね。
そういう非現実的な想像力も、生きていく必要なんだよ。

「現実的」からだけじゃ、大きな力は生まれないから。

夢か現実化かわからないようなところを突き進む。
そうすれば、夢だって現実に変えられるんだろうからさ。

以上、夢?それとも現実? 子どもの夜の世界を想像力豊かに描いた絵本『ねるじかん』のご紹介でした。

おしまい。

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