出典：tupera tupera『パンダ銭湯』/絵本館

みなさん、こんにちは。
絵本ソムリエのニコパパです。

今日は、絵本『パンダ銭湯』のご紹介です。

世にも珍しい、パンダだけしか入れないお風呂屋さん。
その銭湯「パンダ湯」では、決してみてはいけない光景がみられます。

なんと、あのかわいいパンダの正体は……

あっ！と、おどろく衝撃的な展開が楽しめる1冊。
大人もはまる、湯～モラスな人気絵本です。

ぜひパンダの秘密を、その目でのぞいてみてください……

絵本『パンダ銭湯』の情報

『パンダ銭湯』のあらすじ

「よし きょうは せんとうに いくか」
動物園で暮らすパンダの親子が銭湯に出かけます。

向かった先は、パンダのためのお風呂屋さん「パンダ湯」
お金を払って入店したら、脱衣所で服を脱ぎましょう。

あれ、でもパンダは最初から服なんてきてないのに……

パンダの親子が、白黒模様の黒い部分を……脱ぎ脱ぎ……？
それ服だったんだ……

目のまわりの黒縁模様は「チャ！」と、はずして。
これもサングラスなんだね……

なんとパンダの正体は、耳だけ黒い、しろくま？

「よーし はいるぞー」
湯船に入る前に、まずお体を洗いましょうね。

頭を洗うと、あらら、耳まで真っ白、しろくまさん。

お客さんも増えてきて、パンダの銭湯は大混雑です。
さあ、お風呂を上がって体を拭いたら、また黒模様の服を着ましょうね。

サングラスをつけたら、耳に黒いパンダワックスをつけるのを忘れないように。

はい、白黒バンダのできあがり！
あーいい湯だったね。

絵本『パンダ銭湯』の内容と感想

「パンダ以外の入店は、固くお断りしています」
そんな貼り紙のはられたパンダ専用の銭湯「パンダ湯」

それもそのはず、こには見てはいけないパンダの秘密が隠されているんですから。

かわいいパンダ親子のほのぼの絵本かと思いきや……
読みすすめてびっくり、まさかまさかの衝撃的な展開が待っていようとは！

パンダの、その特徴的な白黒模様は……脱げるんですか？
服？ タイツ？ サングラス……？

おもわず絵本にツッコみをいれてしまいそう。
しかもサングラスを付けはずしするときの「チャ！」の、演出が無駄にカッコいい！

そして『パンダ銭湯』のみどころは、おどろきの内容だけでないんです。
あそび心のつまった小ネタがいっぱいなのもポイントですよ。

シャンプーや注意書きの貼り紙も、いちいち細かくてクスッと笑っちゃう。

冷蔵庫にならんだ飲み物は「竹林牛乳」に「サササイダー」
さわやかな笹の味で、お風呂上がりのパンダたちから大人気なのかな。

数々の絵本賞にも輝いた人気作。
子どもへの読み聞かせだけではなく、大人もはまる湯～モラスな1冊です。

受賞歴

• 第2回 静岡書店大賞 児童書新作部門 大賞
• 第3回 街の本屋が選んだ絵本大賞 大賞
• 第6回 MOE絵本屋さん大賞2013 第6位
• 第7回 児童書担当者が選ぶ子どもの絵本大賞 in 九州「この本よかっ!!」第1位
• 2013年 ブックスルーエ衝撃絵本部門 大賞
• 2013年度 オリオン絵本大賞 年間準グランプリ
• 第5回 ようちえん絵本大賞 特別賞”こどもがまんなかPROJECT賞”
• 第7回 週刊文春 “R-40本屋さん大賞” 絵本・児童文学部門 第1位
• 第2回 わかやま絵本大賞2014 第1位
• 第5回 リブロ絵本大賞 大賞
• 第24回 けんぶち絵本の里大賞 大賞
• 第3回 日本おふろ大賞 話題賞
• 2014年 わむぱむ絵本ランキング 第1位
• ニコニコ認定本棚 in 石川県金沢市 金賞

パンダの秘密、みんなの秘密

いや〜、まさかパンダにあんな秘密があったなんて、驚きですね。
まぁ、パンダほどじゃないにしても、誰だって秘密のひとつやふたつはあるのかな。

だけどさ、何かを隠しながらは生きていくのって意外としんどいよね。

秘密を隠すためにウソをついて。
またそのウソを隠すための、新しいウソを重ねていかなきゃいけなくなるから。

いっそぜんぶ吐きだしちゃった方が楽なんだろうけど。
そうすれば、今よりずっと軽やかな気持ちで過ごせるのにね。

でもさ、誰かのために秘密にしたり、ウソをつくことだってある。
絵本のパンダだって、きっと悪気があるわけじゃないはずです。

だって「実はパンダは黒い服を着たしろくまでした」
なんてことになったら、子どもも大人もびっくりして悲しんじゃう。

世の中には知らない方がいいことだってある。
そう信じていた方が夢があっていいことだってあるんだよ。

だからね『パンダ銭湯』で知ったことは、そっと胸の内に秘めておかなきゃ。
くれぐれも「おもしろい絵本あるよー」なんて紹介しちゃだめだからね！

以上、パンダの秘密おしえます　大人もはまる湯～モラスな人気絵本『パンダ銭湯』のご紹介でした。

おしまい。